クリニックブログ

2024.07.09更新

髪に最強の食材とは?

脱毛や薄毛は男女ともに加齢とともに増えていきますので、年を取れば誰でもなるから、老化現象の一つだからと割り切れる方がほとんどだと思います。男性の場合、男性ホルモンの関係で脱毛する場合が多いので、治療薬というものがあるのですが、女性の場合、特効薬がありません。結局は女性ホルモンを増やしましょうとか、頭皮の血行を良くしましょう、ストレスを無くしましょうといっていますが、やはり重要なのは栄養です。たとえば、家を建てるのに立地や道具は必要ですが、木材や鉄筋コンクリートが無ければそもそも家はできませんよね。髪も同じで、髪の主な成分はコラーゲン、つまりタンパク質がなければ髪は育ちません。でも、タンパク質って誰も何も言われなくても自然に食べているので大丈夫と思っている人が多いと思います。しかし、作今のダイエットブームでタンパク質の摂取量は格段に減っているのです。ビタミンやミネラルはサプリメントで摂っていますという人は多いのですが、タンパク質をいわゆるプロテインで摂っているという人はアスリート以外に少ないのではないかと思います。ですから、肉や魚を中心に卵、豆類、小麦、米などをしっかり摂ればいいのですが、脂質や糖質を制限するあまり、タンパク質摂取量は減ってきます。そこで、食品を見直してみると、実はレバーが髪の毛に必要な栄養素がほぼすべて揃っていて、しかも脂質や糖質が低いのです。どのレバー(牛、豚、鳥)でも大体同じです。髪に直接必要なたんぱく質は言わんおやビタミンB群、ビタミンAは豊富にありますし、鉄や亜鉛などのミネラルも豊富です。唯一足りないのは、コラーゲンを合成する時に必要なビタミンCぐらいです。従って、脱毛や薄毛が気になる方はレバーを食べていれば、発毛・育毛サプリメントは必要なくなりますね。ただ、問題点はレバーが苦手な人が多いことですが、調理法を工夫して臭みを取れば、大変おいしく召し上がれる食品です。特に女性の方にお勧めです。

投稿者: みなと芝クリニック

2024.06.24更新

生活習慣病管理料(II)について

今年の6月より200床未満の病院・診療所で生活習慣病管理料(II)が算定可能となりました。それまでの特定疾患療養管理料が高血圧症、脂質異常症、糖尿病で除外された代わりです。3大生活習慣病を独立させて、より重点的に診療を行なうという感じです。書類が増えて、煩雑になりましたが、疾患のコントロールが不良な方には必要かなと思います。逆に言うと、疾患コントロールが良好な患者さんにはいささかくどい様な指導内容ですので、必要ないかなとも思います。また、コントロール不良な患者さんにしても絵にかいた餅のような感じで、書類にしてしまうとわかりやすい反面、形式的になってしまい、回数を重ねていくと果たして指導できているのかなと思います。200床以上の病院では無いので、ほぼ開業医向けの制度といえます。当院ではコントロールが良好な患者さんに対しては敢えて必要のない書類だと感じてます。無駄を省くという姿勢ですね。よろしくお願いいたします。

投稿者: みなと芝クリニック

2024.06.06更新

みなと芝クリニックがんドック始めます

当院では2024年6月17日より、線虫ががんの匂いに集まる性質を利用したがん一次スクリーニング検査(N-NOSE)を取り入れた新しいタイプのがんドックを始めました。がんの早期発見がテーマです。がん医療に従事した経験のある医師による検診です。全身がんスクリーニング、胃・大腸がん、膵がん、肝がんの4コースを用意しました。ホームページに各コースの説明をしますので、これを読んで検診を受けてみたいと思われた方は、070-1313-0555 担当 下田まで問い合わせください。お待ちしております。完全予約制です。

投稿者: みなと芝クリニック

2024.05.25更新

健常者から膵がん、肝がんの患者さんを判別する検診があります

現代医学において、がんの早期診断は最重要課題です。なぜなら、早期がんでは進行がんの治療のように過大な手術や高額な化学療法、放射線療法などが必要ないため、患者負担が少なく、かつ医療費を節減できること、そして治療成績が飛躍的に向上するメリットなどがあります。胃がんや大腸がんは高度な内視鏡技術を用いて、かなりな部分早期診断が可能となってきましたが、その他のがんに関しては未だに早期発見する手立てに乏しいと言わざるを得ない状況です。その中でも、特に膵がんや肝がんはあらゆる血液マーカーや画像診断技術を総動員しても、早期発見が困難であります。これらのがんはひとたび進行がんで見つかると致命率が高く、唯一、助かる方法は早期発見して早期に取り除くことのみであります。

 

1989年にイギリスで犬が飼い主の悪性黒色腫を知らせたという報告があったのをきっかけに、まず犬ががんの匂いを嗅ぎ分けるのではないかという研究が始まりました。犬の嗅覚受容体遺伝子は811個とヒトの396個の倍以上ありますが、犬はトレーニングに時間がかかる点、個体差や環境で結果が変化しやすい点、などが原因で普及を困難にさせているため、代わりになるものとして、線虫に目が向けられたのです。線虫の嗅覚受容機構は哺乳類に類似しており、受容体の数も約1200個と3倍多く、また線虫人口培養においてもクローンを保て安いので、性質が安定していて、結果が再現しやすいというメリットがあります。

 

2015年、九州大学味覚・嗅覚センサー開発センターの広津崇亮(現(株)HIROTSU バイオサイエンス社長)らががん細胞の培養上清液を用いて、線虫の走化性があることを確認したのち、ヒト血漿と尿を用いて検証したところ、早期がん、進行がんに関わらず10倍希釈の尿に最も線虫が反応したことを見出し、この結果が後のN-NOSEの開発に繋がりました。

 

線虫が反応するがん特有の匂いの正体は現在、解析中でまだ解明されてないそうですが、がん細胞のメタボローム(代謝物)のうち、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds(VOCs))ががん患者さんの呼気や尿に表れることに注目しています。尿での研究はまだ少なく、肺がんでは2-Pentanoneが知られているに過ぎません。本検査ではがん腫の種類を同定できず、15種類(胃がん大腸がん肺がん乳がん子宮がんすい臓がん肝臓がん前立腺がん食道がん卵巣がん胆管がん胆のうがん膀胱がん腎臓がん口腔・咽頭がん)のがん腫が出す共通の匂いに反応することがわかっています。一つ一つのがん腫の出すVOCsが判明すれば、がん腫の診断が可能となり精度も増すことでしょう。一方、最近、開発された膵がんや肝がんの診断キットはこれらのがん腫だけに反応しない変異株を遺伝子改変でそれぞれ作製し、野生株で陽性となった検体で変異株が反応しなければ、そのがんであると診断するものです。15種類のがんでそれぞれ作製すれば、がん腫の特定がなされるということです。

 

実際のN-NOSE検査の精度を直近で見ますと、がんの患者さんをがんと診断する感度が86.5%、がんでない患者さんをがんでないと診断する特異度が90.8%となっております。ただし、健常者と思われる方でのがん発見率、あるいは誤診率の検証は未だなされていません。スクリーニング検査としての完成度を上げるためには必要と思われますが、がん検診を受診するきっかけになることは間違いありません。日本は先進国のなかで、がん検診受診率が20%程度と低いことはあまり知られていません。犀星の杜クリニック六本木でもみなと芝クリニックでもがん検診率を上げるために、本検査を広く活用しておりますので、お気軽にお問合せください。

投稿者: みなと芝クリニック

2024.04.29更新

多診療科標榜についての私の見解

開業医が診療科の標榜を多く掲げていると、同業者から快く思われない場合が多いです。専門医資格を有していないのに標榜することに対して、批判があるのは確かです。たとえば、処置や治療が適切でなかったり、見落としや誤診で患者さんが不利益を被ることなどが主な理由です。更に、後医にトラブルの後始末をさせて、迷惑をかけてしまうこともあります。確かに専門外の診療科を標榜するような医者には、誤診や適切でない治療を行っても、結局は後医(多くは専門医)に丸投げし、知らぬ、存ぜぬという態度で、責任をとらない方も見かけます。ですから専門医は必ず専門医を標榜している医師に受診するように勧めます。しかし、専門医とはいえ、誤診はある一定の確率で起こることが証明されていますので、専門医が鬼の首を取ったつもりでいても、知らない所で自分も鬼の首を取られているかも知れません。専門医は専門以外のことは診ないので、「~科的には問題ありません」と言って、その後の患者さんには興味を示さない傾向にあります。患者さんを誤診することは少ないかも知れませんが、診断できていないことには変わりありません。あの先生は診断できなかったということになるのです。もしかしたら、専門医が知らないだけで、回りまわって専門領域の疾患が原因だったということもあるかもしれません。そうであれば、立派な誤診といえるでしょう。私はそれでは医者としては不十分と考えます。患者さんの訴えや症状にはそれなりの理由があるはずです。その症状を説明できなければ、何か見落としていることがあるのではないかと考えるのが普通でしょう。患者さんの症状は血圧や血液検査の異常だけではありません。皮膚の症状や四肢のしびれ、腰の痛みが初発の内科疾患もあります。私はそういう意味で標榜科に皮膚科や整形外科を表示する意義があると思っています。標榜する以上は当然、皮膚科や整形外科疾患を熟知する必要がありますので、猛烈に勉強します。たくさんの皮膚や整形の患者さんを診ていくと、その症状が内科疾患の可能性があるかどうか、より確かに判断することができるようになってきます。私はこの14年間、専門領域でない診療を行う責任感を強く感じながら、適切な診療を提供できるよう努めて参りました。今では、自身の専門分野顔負けのような状態というのは、言いすぎでしょうが、当院を受診される皮膚科や整形外科の患者さんが増えて来ています。患者さんから「ここは内科だけでなく、皮膚や整形も見てくれるから助かるし、安心だ」という声をよく頂きます。私はこのお言葉を糧にして、これからも、いつも患者さんに選ばれる開業医を目指して、頑張っていきたいと思います。

投稿者: みなと芝クリニック

2024.03.09更新

サルコペニアに関するコラムを書きました。

令和6年2月15日、NHKの「あしたが変わるトリセツショー」で放送された”衰えない筋肉”はサルコペニア予防の内容でした。当院もサルコペニア外来を開設していたので、事前に取材があり、これを契機にコラムを書いて見ました。診断、予防のための運動や体操、腸内細菌叢や栄養面について述べ、最後に最近の治療法について触れています。サルコペニアは老化の一現象として捉えられやすいですが、若いかたにもコロナ禍の影響で増えているそうです。将来、寝たきりにならないためにも早期の予防が大切ですね。治療に関しては保険適応外のものも多く、犀星の杜クリニック六本木で相談に乗っていますので、関心のある方はどうぞ宜しくお願いいたします。

 

 

投稿者: みなと芝クリニック

2024.03.09更新

NMNの効果、その後

NMNサプリメントを飲み始めて1年が経ちました。よく眠れるようになり、疲労が蓄たまらない、視力が改善した、などを実感し、周囲からも元気になった、若返って見えるという評価を得ていますが、そうは言っても、気のせいだと思われますので、家内の発案で、我が家のシナモン君(オス、年齢18歳)に飲ませて見ました。18歳は人間でいうと90歳に近い年齢に相当し、最近では、食が細くなり痩せてきて、足元もおぼつかないようになっていたのですが、1か月もしないうちに足腰がしっかりしてきて、よく動くようになり、食欲も増して体重が増えてきたのです。明らかに改善してきたので、やはりNMNは効果があるのだなと確信した次第です。体内のNMNの量はNAD+を測定することで推定できるうようになりました。最近疲れやすいな、もっと元気になりたい方にはお勧めです.

サプリメントや検査は六本木にある「犀星の杜クリニック六本木(03-3401-3141)」で常時受け付けておりますので、どうぞお問い合わせください。

投稿者: みなと芝クリニック

2023.05.31更新

COVID-19外来始めました

令和5年5月8日の新型コロナの5類変更に伴い、当院も本格的に新型コロナ感染症を含めた発熱患者さん対応の外来を開始しました。実は5月15日より、新型コロナ診断キットの新たな開発に参画しておりまして、患者さんのご協力を仰いでいる次第です。詳しくはホームページを参照ください。ご協力いただいたお礼も準備しております。また、新型コロナ治療薬であるゾコーバやバキロビットの処方もいたしております。やはり、服薬した方が体が楽ですし、なにより周りの人に移さない効果が期待できるので、有難いと思います。火曜、木曜、金曜の午後の外来と第一、三、五金曜の午前の外来で行っております。通常の診察と検査代が4,000円ちょっとかかりますが、謝礼が3,000円相当ですので、元は取れる感じです。症例ご協力、宜しくお願いします。
名誉院長 川本徹

投稿者: みなと芝クリニック

2021.01.26更新

オゾン除菌・脱臭器の設置

当院では今週より、ウィルス、及び細菌に対する感染対策の一環として、オゾン除菌・脱臭器(エアーバスター)を院内に設置しました。奈良県立医科大学の研究ではウィルスの活性を最大1万分の1まで不活化することが証明されております。人体への安全性は確認されています。救急車内にも設置されて、救急隊員の安全を保障しているそうです。密な待合室、診察室、処置室の感染対策に威力を発揮しますので、どうぞ安心して受診してください。

投稿者: みなと芝クリニック

2020.05.17更新

新型コロナ感染対策(4)

まだまだ予断を許さないコロナですが、以前、コロナ感染対策でカモスタットという膵炎の薬が感染予防に役立つ可能性を記載しました。その後もいろいろな研究結果が出され、その中で興味深いものをピックアップしてみました。一つはイタリアの研究者が論文で発表した、抗アンドロゲン薬によるコロナ感染予防の話です。抗アンドロゲン薬は主に前立腺がんの治療に使用される薬物ですが、いわゆる男性ホルモンを抑えることにより、前立腺がんの進行を遅らせる作用があります。この薬で治療していた男性患者さんはしていない男性患者さんと比較して、罹患率や重症化率が低いという結果がでたのです。抗アンドロゲン薬はコロナウィルスが細胞内に侵入する時に必要なTMPRSS2という酵素の発現を減らすことにより感染を抑えるのではないかと考えられています。すなわちアンドロゲンの量を抑えるという理屈であれば、前立腺肥大症の治療薬で男性ホルモンを減らすタイプの薬がもしかしたら有効かもしれません。もう一つは、日本の研究者が見出したのですが、セファランチンという脱毛症や白血球減少症の治療に使用される薬で、コロナウィルスが細胞と付着する際に必要なスパイクタンパクに先に付着することにより、ウィルスが細胞に付かない、つまり感染を起こさせないというメカニズムが考えられています。これらの薬物は保険適応外ですが、既存の疾患に使われている薬なので、それらの安全性や副作用は分かっています。基礎疾患のある方や高齢の方には、まずコロナに罹らないということが大事なので、このような薬の予防効果というものに期待したいものです。

投稿者: みなと芝クリニック


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