2014年10月のブログ

2014.10.30更新

サプリメント解禁

サプリメントが解禁とはどういう意味でしょうか?政府は規制改革会議による医療機関でのサプリメント販売を正式に認める閣議決定をし、9月から医療法で明確化されました。これまでも自由診療機関や個人開業医ではその販売を認められていましたが、公的な医療機関でも堂々と行えることになったのです。これは国がサプリメントの安全性と有用性を暗に認めたと考えて良いと思います。また、これからは医療機関もサプリメントを提供する場合の説明責任が問われるようになるでしょう。サプリメントは一般に病気の予防目的で服用される場合が多いですが、最近は治療目的でも使われるものがあります。私どもの施設では開院当初よりサプリメントの有用性に着目し、医療提供または患者様の療養の向上を目的とし、厳選したものを患者様に提供してきました。実際に自分も試して、効能と安全性を確認しています。どういうサプリメントを服用したらいいか、内容や質、効能などについて心配な方、診察時にご相談して下さい。

投稿者: みなと芝クリニック

2014.10.24更新

神戸の学会

昨日、臨時休診をして神戸で開かれている第22回日本消化器病関連学会(JDDW)に参加、発表して参りました。患者様には大変ご迷惑をおかけしましたことをお詫びいたします。この学会は年に1回開催される参加者が約2万人に及び最大の学会の一つです。全国から消化器病の臨床、研究のエキスパートが集まり、そこでの成果は日本のみならず世界をリードするものです。従って、本学会に参加、発表することは最先端に位置することになります。私は前の日記にも書きました通り、胆道癌に対する新規分子標的治療の研究結果を発表して参りました。この分野での演題はもう一題ありましたが、まだまだ発展途上の分野ですので、携わっている人が少ないのが現状です。私的にはこの内容で論文も完成することができましたし、米国での研究の一段落となりました。大変、清々しい気持ちです。これからは単に基礎研究に終わらせず、臨床応用に持っていきたいと考えています。来年から女子医の教授が呼び掛けて、新しいプロジェクトも始まる予定です。アジアに多い胆道癌、なんとかして我々の力で征服したいと思います。

投稿者: みなと芝クリニック

2014.10.16更新

エボラ出血熱

エボラ出血熱の二次感染がアメリカで発生し、世界は戦々恐々とした様相となっております。富士フィルムグループの富山化学工業(株)は鳥インフルエンザに有効なアビガンという抗ウィルス薬を開発しましたが、このアビガンはRNAウイルスの増殖に深く関るRNA依存性RNAポリメラーゼを阻害することにより、RNAウイルスの増殖を抑制します。従来のインフルエンザ治療薬であるノイラミニダーゼ阻害剤(タミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタ)やM2蛋白阻害剤(シンメトレル)とは異なる作用を持つことから、鳥インフルエンザや耐性インフルエンザウイルスに対して効果が期待されています。エボラウィルスもインフルエンザウィルスと構造が似ているため有効ではないかと期待され、既に感染者への投与が始まっています。安倍首相はオバマ大統領とこの薬剤の供給協力をすることを決めました。日本の技術が世界に貢献するチャンスが再び訪れました。アビガンの有効性はまだ証明されていませんが、回復した患者さんがいるようです。日本国民がこの薬剤の恩恵を享受できることを望みます。

投稿者: みなと芝クリニック

2014.10.10更新

肺炎球菌ワクチンについて

今年の10月から肺炎球菌に対するワクチンが定期接種の対象となりました。特に基礎疾患の無い方では65歳、70歳、75歳・・・と5年ごとにその年齢に達したときに自治体の補助を受けられます。ニューモバックスというワクチンです。このワクチンの有効期限は5年とされていますが、これは液性免疫を上昇させる効果しかないためたとえば、免疫強化を図るため2回接種してもワクチンの効果が強くなったり、持続期間が長くなることはないので、抗体が無くなる頃(5年)に再接種する必要があります。一方、今年の6月に認可されたプレベナー13という肺炎球菌ワクチンは細胞性免疫を上昇させるため、免疫強化(ブースター効果)が期待できますので、有効期間も長くなります。心配されている副作用も今までの報告と因果関係が無いことが証明され、安全性は確認されました。ニューモバックスと比較して自治体の補助は受けれず少々値段は高いですが、66歳から69歳など補助の対象年齢から外れている方は最初はプレベナー13の接種をされ、対象年齢に達したときにニューモバックスを接種されるのがいいのではないでしょうか。当院も10月からプレベナー13を取り扱っていますので、お問い合わせください。

投稿者: みなと芝クリニック

2014.10.06更新

予防接種のタイミング

今年もインフルエンザの予防接種の時期が参りました。いつ頃したら良いかという問い合わせをよく聞きます。そこで私なりの見解を述べます。この見解はあくまでも私の経験であり、科学的根拠のない部分もありますのであしからず。子供さんの場合は毎年流行が成人よりも先行しますので、10月に初回の接種をお勧めします。幼児や学童低学年では免疫を得る力が弱いとされていますので、強化(ブーストといいます)のため1か月後までにもう一度接種されることが推奨されます。これで12月から1月の流行はカバーされます。しかし、2月、3月の流行時期には免疫が落ちていることがありますので、自分のお子様がその頃にインフルエンザに罹ったことがあるなら、1月ごろに再接種もありかなと思います(この時は1回でいいと思います)。成人では11月ごろに接種すれば、12月から2月ごろまでカバーできると思いますが、高齢者の場合は1月ごろに2回目を接種するか、子供さんのようにブーストした方が良いかなと思います。持病(糖尿病、膠原病や慢性閉塞性肺疾患)をお持ちの方、抗がん剤投与されている方は初回はブーストが望ましいでしょう。ワクチン接種はその人に合ったパターンがあっていいと思います。いつでもご相談ください(メールは無料相談です)。

投稿者: みなと芝クリニック

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