肝臓おたすけ外来

土曜日9時~13時

外来担当医師 淺野 徹

経歴


1992年 筑波大学医学専門学群卒業
筑波大学附属病院内科研修医
2002年 筑波大学大学院医学研究科修了 博士(医学)
小川町国保中央病院 内科
2004年 Virginia Commonwealth University(米国)
2006年 筑波記念病院 消化器内科
2007年 東京都立墨東病院 内科 医長
2018年 東京都立墨東病院 内科 部長
2022年  同 内科 部長、通院治療センター長 兼務

資格・認定医

認定医・専門医 日本内科学会  総合内科専門医、指導医
日本消化器病学会認定専門医、指導医、関東支部評議員
日本肝臓学会専門医、指導医、日本肝臓学会東部会評議員
日本消化器内視鏡学会専門医、指導医
日本胆道学会認定指導医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本抗加齢医学会専門医

肝臓外来概要

ウイルス性慢性肝炎(B型、C型)、脂肪肝、アルコール性肝疾患、肝硬変、自己免疫性肝疾患など肝疾患全般を対象として日本肝臓学会専門医である淺野医師が対応します。診断から治療、あるいは他施設での治療後の経過観察まで幅広く診療いたします。必要に応じて東京都立墨東病院をはじめとした近隣の肝臓専門医療機関とも連携して治療を行います。

以下、肝疾患の概略について述べます。

ウイルス性肝炎(B型慢性肝炎、C型慢性肝炎)

近年の抗ウイルス薬の進歩によりほとんどのC型慢性肝炎は8週間~12週間の内服治療で完治することができるようになりました。薬の副作用も少ないため肝臓専門医が在籍する医療機関であれば大きな医療機関でなくても治療は可能です。ただし肝硬変のように肝線維化が進行した患者さんではウイルスが消失しても肝臓癌が発症することもあるため定期的な検査が必要です。
一方B型肝炎ウイルスに対しては未だウイルス排除に十分満足できる効果を持つ薬はなく、現状ではウイルス量を制御することにより肝障害を抑えるのが治療の主目的です。核酸アナログ製剤はウイルスを排除する効果は低いもののウイルスの増殖を抑え肝炎を沈静化させる効果は高く、現在のB型慢性肝炎の治療の主力となっています。またB型慢性肝炎の治療にはインターフェロン(注射製剤)を使用されることもありますが、副作用も出ることが多いため肝臓専門医による治療が必要です。
B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスに対する抗ウイルス療法には医療費補助制度があります。いずれも肝臓専門医による診断書が必要ですのでご相談ください。

脂肪肝

現在、推定されている脂肪肝を有する人は国内で2000万人とも3000万人とも言われており、その数は増加傾向にあります。原因としてはアルコールによるものや過食と運動不足等の生活習慣によるものがあります。以前は「脂肪肝は体重だけ気にしていれば大丈夫」などと言われることも多かったですが、最近は放置すると肝硬変に移行する脂肪肝の存在も明らかになっています。特にアルコール摂取をしない方でも摂取する人と同様に脂肪肝から肝硬変に移行する非アルコール性脂肪性肝炎(NASH(ナッシュ))の存在が注目されており、それらの患者さんは糖尿病や高血圧など他の成人病を高頻度に合併していることから適切に治療を行う必要があります。食事運動療法は基本中の基本ですが、NASHにおいて肝線維化の進行を抑制することが明らかとなっている薬剤もあり、それらの薬剤の内服が有効な可能性があります。

アルコール性肝炎

飲酒により肝細胞が障害されることによって生じます。通常はアルコール換算で一日60g以上摂取されているようなアルコール過剰摂取の方に起こりますが女性や遺伝的にアルコールに弱い人ではそれよりも少ないアルコール摂取量で発症することもあります。アルコール性肝炎も進行すると肝硬変に進行し、肝臓癌が発症することもあります。また肝硬変に至らない状態でも急激なアルコール摂取により肝不全となることもあり、早期からの治療介入が重要となります。また、アルコール依存症との関連もありますので、依存症の治療も平行して行う必要があります。

自己免疫性肝疾患(自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎)

自身の肝細胞あるいはその構成因子に対する抗体(自己抗体)が体内で生成されて、自身の肝細胞や肝臓内の微小胆管がダメージを受けてしまう疾患です。原因不明の肝機能障害で発見されることが多いですが、そのまま放置されてしまい肝硬変に至ってしまうケースもありますので、健診などで原因に心当たりの無い肝機能異常を指摘された場合、必ず肝臓専門医を受診しましょう。

薬剤性肝障害

原因不明の肝障害の中で、内服している薬剤によって肝障害を来しているものもあります。風邪薬や痛み止め、抗生物質など普段気軽に内服している薬剤やサプリメントなどでも起こり得ます。薬剤性肝障害の治療の原則は服用している薬剤の中止です。軽微なものは自覚症状もなく自然に回復してしまいますが、稀に重症の肝障害(劇症肝炎)に至ることもあり、油断できません。薬剤性肝障害においてのみ認める症状というものはありませんが、肝障害全体の症状として全身倦怠感や黄疸(目の結膜が黄色くなる、おしっこが濃くなるなど)があり、それらの症状が見られた場合は早期に専門医の受診をお勧めします。劇症化する場合は、命に関わることから、緊急に高度医療機関での血漿交換などの治療を要することもあります。

フィブロスキャンについて

当院では肝臓の線維化をいち早く発見し、NASHに移行することを予防するために、フィブロスキャンという測定装置を導入しております。肝脂肪量も測定できる最新式のものです。今年から保険適応となりました。脂肪肝の進行が気になる方は是非、当検査を受けられることをお勧めします。要予約検査です。

  日・祝
9:00~12:45 × ×
15:30~18:30 × × ×

休診日:水曜、土曜午後、日曜、祝日

院長紹介

ご挨拶

ご挨拶

みなさん、はじめまして。
みなと芝クリニック院長の川本 徹です。

2010年に三田駅そばで開業し、14年に芝公園駅近くのこちらに移転してリニューアルオープンしました。

私は筑波大学附属病院とその関連病院に長く勤務しておりました。病院がある茨城県は医療機関の数は少なくないものの、面積が広いため、患者さんが気軽に医療機関を受診できる状況ではありませんでした。近くにクリニックがない一方で、総合病院の外来は混んでいることが多かったのです。

そんな状況を見るにつれ、何でも相談できる身近なクリニックが必要だと思っていました。縁あってこちらで開業することになりましたが、当時の気持ちは今も変わらず、むしろ専門性を掲げるクリニックが多い都心だからこそ、総合的な診療をする村の診療所的クリニックが必要だと切に感じております。

「“メスをとれる内科”たる外科医になれ」。私は筑波大学大学院修了後、筑波大学附属病院の消化器外科で研鑽を積みました。そのときの教授がこう話していたのです。内科医以上に内科のことを知っている外科医になれ、という意味ですね。
筑波大学附属病院では外科医が先頭に立ち、救急を含めてどんな患者さんも診療するという文化が息づいていました。日中に手術をし、夜間は救急対応をする生活を約10年間、送りました。
さまざまな症状の患者さんを診療し、自分が全て診断しなければならない状況でしたから、この間にプライマリーケア(病気の初期診療)の技術を相当に磨くことができました。この経験が、現在の開業医の診療に大変生きています。

みなと芝クリニック院長の川本 徹

予防医学に関心を持ったきっかけは、米国テキサス大学MDアンダーソン癌センターに留学した時です。がん治療の最先端を学ぼうと研究する中で、分子標的治療に出会いました。
病気が起きるのは、ある細胞で起きた現象に端を発しますが、この治療はその現象を追及して分子レベルで制御することに主眼を置いています。具体的には、薬を投与して、正常な細胞を除き、がん細胞を増やす因子だけを特定して攻撃するというものです。このときの研究で薬が作用する仕組みを奥の奥まで理解したことで、現在、患者さんに処方する薬についてもわかりやすくご説明できます。「森を見て木を見る診療」の究極的な例ですね。

おかげさまで、何か悩みがある度にご相談いただける患者さんも増えてきました。今後も医療の最新情報に目を配りながら、改善を重ね、進化しつづけるクリニックでありたいと思います。患者さんの期待に応えられるよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

経歴

川本 徹 博士(医学)

1987年 筑波大学医学専門学群卒業
1993年 筑波大学大学院医学研究科修了
1996年 筑波大学臨床医学系外科(消化器)講師
2003年 米国テキサス大学MDアンダーソン癌センター客員講師
2008年 東京女子医科大学消化器病センター外科非常勤講師
2010年5月より、 みなと芝クリニック 院長
2013年 東邦大学医学部医学科 客員講師

資格・認定医

専門分野 消化器内科/外科、肛門外科
認定医・専門医 日本外科学会 認定医
日本消化器外科学会 認定医
日本消化器病学会 専門医
役職 日本胆道学会 評議員
連携医療機関 東京都済生会中央病院登録機関
聖路加国際病院登録医
その他の所属学会 米国臨床腫瘍学会 正会員
米国癌学会 正会員

医院情報

診療時間

  日・祝
9:00~12:45 × ×
15:00~18:45 × × ×

休診日:水曜、土曜午後、日曜、祝日

医院概要

所在地 〒105-0014
東京都港区芝2-12-1 桑山ビル2F
TEL/FAX 03-3457-0555 / 03-3457-0556
最寄り駅 都営三田線「芝公園駅」徒歩4分
都営三田線「三田駅」徒歩7分
都営大江戸線「大門駅」徒歩7分
JR山手線「浜松町駅」徒歩10分
診療科目 内科、消化器科、皮膚科、外科、整形外科、大腸・肛門外科

各種専門外来

禁煙外来
禁煙外来

当院ではチャンピックスという飲み薬を使用し、患者さんの禁煙をサポートしております。
脳内にはニコチン受容体があり、ニコチンがこの受容体に付着すると脳内でドーパミンが放出され、喫煙による快感が生まれます。
チャンピックスは受容体へのニコチンの付着をブロックし、喫煙による快感を減らします。以下がチャンピックスを使用した禁煙治療の期間と費用です。

期間 約3カ月
費用約 18,000円(保険適応の際の自己負担額)
治療内容 まずは喫煙をしながらチャンピックスを飲み始め、服用後1週間を機に喫煙を止めていただきます。チャンピックスの服用量は徐々に増やしていきます。最初はニコチン切れによるイライラなどがありますが、徐々に体が慣れていきます。
当院では患者さんに気を紛らわす方法などもアドバイスし、無事に禁煙を成功させるサポートに努めます。
治療期間の3カ月の間に計5回、来院していただきます。
予防接種
予防接種

成人へのワクチンを中心に、各種予防接種を行っております。
リーズナブルな診療を掲げる当院では、ワクチンの接種価格もなるべく患者さんに負担がかからないよう、市場での一般的な費用と原価の間に価格を設定しております。詳細は当院へお問い合わせ下さい。

Q&A

Q

がん検診のイメージは胃の検査でしたが、なぜ食道を調べるのですか?

A

日本人は外国人に比べて胃がんにかかることが多いため、胃がん検診に力を入れてきた政策の結果、がん検診の代表格となってきました。ですが、上部消化管のバリウム検査で胃の早期がんを発見することはある程度できますが、食道の早期がんを発見するために開発されたものではないので、食道の早期がんは見逃されやすいのです。そのため、食道がんに対しては色素内視鏡法を使用した検診が必要になります。

Q

糖尿病の治療に不安があるのですが…

A

糖尿病の治療というと、どうしてもインスリン治療が浮かび、毎日の血糖値のチェックや低血糖発作に対する処置など厄介なイメージがあります。当院ではまず、糖負荷試験で糖尿の状態を正確に診断し、インスリン治療は極力避けるように工夫しております。一度、診察させて下さい。

Q

職業柄、規則正しい生活が難しいです。どうすればいいでしょう?(糖尿病の患者さん)

A

不規則な生活が糖尿病をもたらしたと言っても過言ではないでしょう。しかしながら、生活を規則正しくするようにと言っても人によっては難しいこともわかります。当院では患者さんそれぞれの生活背景を考慮した糖尿病治療を一緒に考えていきます。あきらめないで、ぜひご相談下さい。

診療時間・アクセス

  日・祝
9:00~12:45 × ×
15:00~18:45 × × ×

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