2018年2月のブログ

2018.02.20更新

ジェルボール中毒について

皆さん、ジェルボールってご存知ですか。日本ではあまり馴染みが無いと思いますが、アメリカでは人気のある洗濯洗剤だそうです。ピンク色や緑色などのボール型、カプセル型、タブ型があり、高濃度の洗剤が水溶性フィルムに密閉され、水に濡れるとフィルムが溶けて洗剤が出る構造になっているものです。これが見た目がとっても可愛いく、おいしそうに見えるそうで、幼児の誤飲事故が絶えないそうです。一般的に中性洗剤は少し飲んだくらいでは問題なく、水や牛乳を飲ませれば大丈夫なことが多いのですが、ジェルボールの洗剤は大量の水に溶かすので、界面活性剤濃度がかなり高いため、死亡に至ることがあります。アメリカでは6000件の事故が報告され、そのうち20人が亡くなっています。日本ではこれまでに4例の報告があり、いずれも救急搬送されましたが、寛解しております。もし、子供がジェルボールを食べてしまったら、絶対に吐かせようとはしないで下さい。界面活性剤による誤嚥性肺炎を起こしたら、致命的になるからです。一度、身の回りの洗剤の置いてある場所を確認し、誤飲事故を未然に防ぎましょう。

投稿者: みなと芝クリニック

2018.02.13更新

サバアレルギー

よくサバに当たったという話を聞きます。体験された方もいると思いますが、そういう方のほとんどはサバアレルギーがあると申告されます。しかし、その中でサバ以外の魚は平気という方は多いです。魚アレルギーは魚の筋肉内に含まれるパルブアルブミンに対するもので、このアルブミンは血合の多い魚には少ないとされています。従って、血合の多いマグロなどはアレルギーを起こしにくいと言われています。魚アレルギーを有している方は、最近の知見では手湿疹やアトピー性皮膚炎の既往があるという特徴があり、皮膚からアレルギー物質が侵入し、感作すると考えられるようになりました。皮膚症状は顔や首、口腔内に出ることが多いとされています。もし全身のじんましんで発症した場合は、魚アレルギーでない可能性もあります。いわゆるアレルギー性食中毒というもので、鮮度の落ちた魚に発生するヒスタミンが原因です。特に赤身の魚にはヒスタミンの素になるヒスチジンの含有量が多いため、鮮度が落ちるとヒスタミンが大量に発生し、食すとじんましんが生じるのです。サバアレルギーが無いかどうかは血液検査で調べられます。サバに当たって食べれないと思っている方は一度調べられることをお勧めします。

投稿者: みなと芝クリニック

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