2013.07.08更新
インドからのメール
先日、インドのデリーからメールが来ました。Canlivのサイトを見てだそうです。Canlivは私の米国でのお師匠さんであるサウスカロライナ医科大学のメラニー女史が主催している胆道癌患者の為の情報団体です。胆道癌は世界的にみると患者数の少ない癌ですが、アジアには多発地域があり、インド北部もそのうちの一つに挙げられています。胆道癌は未だもってして有効な治療法がなく、私の所属していた筑波大学、産総研と現在の東京女子医科大学、共同研究施設である東京大学、長浜バイオ大学、愛知県立ガンセンターなどで診断法や治療法の開発研究を行っている状況です。分子標的薬にフォーカスした研究では群を抜いていると自負しております。早速、インドの患者さんに最新の情報を提供しました。これらは一切、無償です。私は現在、大学にオフィスを構えていませんので、実際の治療には携われないのが残念ですが、タイやインドで環境さえ整えれば治験をマネージしたいと考えています。
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2013.06.20更新
論文が掲載されました
先日、お話していたタイとの国際共同研究の成果が「胆と膵」という雑誌に掲載されました。自分の仕事がこうやって形になると、レベルはどうであれ気持ちのいいものですね。また、研究を支えてくれた人たちへの感謝の気持ちにもなります。私が今まで書いてきた論文は感染症関連の2編を除いてすべて胆道疾患関連です。共著者も含めると約100編ほどになります。まさに自分の歴史ですね。100編ほどずらりと並べて、眺めますとどの論文にも思い出が蘇ってきますね。何物にも代えがたいものです。おっと、次の課題がすでに待ってます。あまり浮かれてもいられませんね。
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2013.06.13更新
考えさせられました
昨夜のある病院でのことです。両足が化膿したホームレスの生保の患者さんが救急車で搬送されてきました。足が痛くて歩行が困難になっているところを通行人が交番に届けて、そこから救急車を要請したそうです。最寄りの救急病院では皮膚科や整形外科の先生がいないからということで数件断わられたのち、東京ルールに従い搬送されてきました。1か月前は他院に骨折で入院しており、退院時にはすでに足が腫れている兆候はあったにも関わらず、退院したとの事です。みなさんはこの事例に様々な問題が潜んでいることにお気付きになられたと思います。私自身のコメントは控えさせていただきますが、このようなケースは日常茶飯事とのことです。たらいまわしの問題は想像以上に深刻であることを感じさせる案件でした。
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2013.05.16更新
3周年
平成25年5月15日に当院開院3周年を迎えました。開院時のことは遠い昔のような、この3年間はとても長く感じられました。石の上にも3年といいますが、今は5年、7年とも言われています。自分としてはやっとスタート地点に立ったなあという感じです。私はスタッフ(看護師、事務員)に大変恵まれており、ここまで来れたのもみなのお蔭と感謝しています。また、ビルのオーナーさんを初め、地域の方々にも大変良くしていただき、有難く思っております。これからも誰にも負けないクリニックを目指して頑張りますので、患者さんの皆さんどうぞ今後も宜しくお願いいたします。
平成25年5月16日 クリニックにて
院長 川本 徹
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2013.04.20更新
アセトアルデヒドを退治する
先日、あるテレビ番組で飲酒後のアセトアルデヒドが、食道癌に罹患する危険率を増加させるという内容を放送していました。アセトアルデヒドの分解酵素が少ない体質の人や排せつが遅い体質の人は長時間アセトアルデヒドが体内に残るため、細胞を傷害し発癌に至らしめるということです。このアセトアルデヒドの分解を促進するものの一つにビタミンCがあります。ビタミンCは水溶性なので、短時間で尿に排せつされてしまいますので、常に補給する必要があります。しかしながら、飲酒後に大量に発生したアセトアルデヒドには、経口で摂取できるビタミンCの量では太刀打ちできません。そこでビタミンCを点滴静注すると、大量のビタミンCを一気に摂ることができますので、特に飲酒翌日には効果が期待されます。当院も高濃度ビタミンCを取り扱っている施設ですので、心配な方はご相談下さい。
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2013.04.11更新
Once in a blue moon
昨日、滅多にないことが身近に起きました(ミサイルではありません)。ある救急病院での外科当直でのことです。この病院は1年間に1万台の救急車を受け入れていることで、東京都から表彰されるくらい有名なのですが、4月11日は19時から一度も患者さんが来ませんでした。当然、夜中は一度も起こされませんでした。こういう寝当直は初めてです。一度も救外のナースと顔を合わせませんでした。本当にいいのかなと罪の意識までありました。でも、それだけ病気に罹る人がいなかったということで、喜ばしいことなんですよね。医者って不思議で、患者が多ければ多いで大変だと騒ぎ、いなければいないで不安になる、ああー何と受身な職業なのだろうと思います。でもこんなこともう二度とないだろうな。
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2013.03.29更新
異動の季節
もう3月も終わりになりました。当クリニックの非常勤の看護師さんが勤め先が変わることになり、勤務継続が困難になる可能性があるとのことで、新たに非常勤の看護師さんの面接を行いました。自分は異動がないのですが、「ああ、異動の季節になったのだなあ」と実感する次第です。肝心の看護師さんは実務的には問題なく、とても素朴で穏やかな方のようでしたので、4月から来ていただくことになりました。非常勤でも新しい方が参入すると、何だか初々しい気持ちになりますね。自分で言うのもなんですが、ますます、みなと芝クリニックに期待ですね。
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2013.03.07更新
救急の問題
先日、ある地方自治体で救急要請のあった患者さんの受け入れを36回断られた後、隣の自治体の病院が受け入れたのですが、既に2時間以上経ており、お亡くなりになってしまった事件が報道されました。非常に痛ましいことですが、東京でも以前同様の事件があり、その対策として東京ルールなるものができました。5軒以上の病院で断られた、あるいは搬送先が30分以上見つからない時に当番病院が受け入れるシステムです。実際はそれでも、受け入れ病院に入院ベッドがない場合は応急的診断、処置をしてから他の病院に搬送します。これは2次救急の患者さんに対応しているのですが、私も当直業務をしていますと2次の情報で救急隊から連絡を受けても、実は3次の患者さん(高度救命医療が必要な患者さん)だったりすることがあります。従って、少ない情報でいろいろ推測してしまい、自分では対応が困難かも知れないと思った瞬間に専門医がいない、設備がないなどと理由をつけて患者さんの受け入れを断ることがあるのかも知れません。病院のキャパシティと当直医の技能によるところが大きいと思います。このような悲劇を繰り返さないためには、人まかせではなく、行政と病院が一体となって救急医療に取り組む姿勢が必要だと思います。
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2013.03.01更新
51年目の朝
今日、51年目の朝を迎えました。別段いつもの朝と変わりがなく日常が始まりました。でも普段通りの日常がとても大切なのです。あらゆる世の中の出来事(事象)は日常の中で生まれます。日常の積み重ねが時に大発見を招きます。ようやく、日本国内においてiPS細胞による臨床試験の申請がなされました。再生医療の曙です。おそらく何年後かには、再生医療も日常の一コマになることでしょう。日常の重要性をしみじみ感じる今日この頃です。
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2013.02.15更新
肝内胆管癌国際シンポジウム東京
先日、8日に東大医科研で行われた国際シンポジウムで発表を終えて来ましたので報告します。当日は18時で診療を閉じましたので、ご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫びいたします。しかしながら、発表及びシンポジウムは成功裏に終了したと思います。タイのコーンケン大学と国立ガンセンターの先生は全員顔見知りで、旧交を温めることができました。私もこの共同研究に約30年ほど携わっていますが、本当に息の長い研究だと感心しています。タイの先生は皆、大変出世しておりまして、教授やセンター長になっておられます。私などは大変恐れ多いのですが、皆きさくに声をかけていただきうれしかったですね。長年の交流による信頼の賜物だと自負しております。これからもこの関係を大事にして、研究を続けて行きたいと誓った日でもありました。
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