2014.05.13更新
降圧目標
今年になって高血圧患者さんの血圧の治療目標が変わりました。74歳以下の方は家庭での血圧が薬を服薬して、上収縮期)が125
未満、下(拡張期)が80未満だったのが、2014年からは上が135未満、下が85未満となりました。75歳以上の方は145/85まで基準が引き上げられました。すなわち基準が緩和されたのです。これまでのおびただしい数の健診結果から、脳卒中や心疾患の合併頻度を洗い直した結果だそうです。基準が緩和されましたので、無用な降圧剤の服用は抑えられますので大変良いことだと思いますが、油断して患者さん本人が塩分を摂りすぎたり、体重を減らさなかったりするのでしたら、逆効果になってしまいます。むしろ基準が緩くなった分、薬に頼らない食事・運動療法が重要になったと捉えるべきです。当院では降圧薬に頼らない治療も提案していますので、お尋ね下さい。
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2014.05.09更新
前立腺肥大症の新薬
私も50を過ぎ、そろそろ尿の出具合が気になる年ごろとなりました。先般もお話したかもしれませんが、前立腺肥大症は痔の悪化因子となりますので、再発しないためにも気になるところです。今年、4月に上記新薬が発売となりました。特徴は元々EDの治療薬で開発されたのですが、前立腺肥大にも効果があるということで、容量を少なくしての内服となります。長期に服用していますと少量でもEDに効果があるそうです。こういう話を聞くと飛びつく方もいるかもしれませんが、適応が国際前立腺症状スコアの基準を満たすことと、エコー検査である一定以上の大きさがあることが条件のようです。しかし、我々の年になりますと両方を解決してくれるこの新薬は朗報には違いありません。両方でお悩みの方は、当院では泌尿器疾患も診ておりますので、どうぞご相談ください。
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2014.05.02更新
タイの医師御一行様来日
ゴールデンウィークの前半に私のタイドクターの友人が家族とともに再来日しました。ドクターは日本の学会に招聘され、そのあとに私どもと観光・ショッピングをするということでした。初日の夕食は近所にあるお好み焼き屋さんでもんじゃ焼き初体験をしていただきました。ちょっとくろうと向けかなと思ったのですが、意外にも大好評でした。4日ほど滞在しましたが、その中で痔の注射治療をタイでできないかという話になりまして、病院の確保とタイ政府の許可があれば可能だということから、早速来年に向けて準備を開始することになりました。私の夢である日本の医療技術の一つを海外に広めるチャンスだと思います。元々、大学院生時代、つくば市のJICAで活動していた経緯もあり、海外支援という形で携われればいいなと考えています。
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2014.04.25更新
糖尿病新薬
4月より新しい糖尿病治療薬(SGLT2阻害剤)が使用できるようになりました。尿中に余分な糖を排泄することで、血糖を下げる薬です。尿の量が増えるので、体重が減少するそうです。当院では早速この新薬を使い始めました。特にむくみのある患者さんにはむくみが取れて評判がいいようです。今までに様々な糖尿病治療薬が使用されていますが、これらの薬と組み合わせることにより効果が期待されます。当院ではかなり進行した糖尿病の患者さんでも、インスリン治療せずに内服治療のみで好成績をあげています。インスリン治療から離脱できた患者さんもいて、大変感謝されております。作用機序を熟知し、患者さんそれぞれの状態に合わせて薬を組み合わせることで可能となります。今や糖尿病はコントロールさえきちっと行えば、怖くない病気です。HbA1cが7以下になかなか下がらない方は是非一度当院の門をたたいてみてください。
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2014.04.22更新
論文
今年は私が関連した英文論文が予定では4報出る予定です。今まで60報ほど出ており、和文は3~40報ほどあります。ここまで、増やせたのはひとえに共同研究者の方々のおかげと思っています。論文は一人の力だけで書くのは困難です。論文は様々なデータの上に成り立っていますが、それぞれのデータは信頼のおける共同研究者によって出されます。筆頭著者は研究の司令塔であって、それぞれのデータをまとめて論文を作製する責任があります。膨大な研究費と時間、および労力が費やされているため、次の研究費を獲得するために論文を出すことは、研究者にとって大変重要な業務です。従って真剣勝負なのです。妥協や誤魔化しは効きません。先日の某研究者による騒動は様々な要因が考えられますが、相当あわてて論文を作製したのではないでしょうか。期限を決められ、指導者からもっとわかりやすいデータを要求されたので都合のいいデータや画像を組み合わせて提出したのかもしれません。もしかしたら、見切り発進的な内容だったので実験が間に合っていなかったかもしれません。それを間に合わせるために過去のデータを使うことも考えられます。上司の満足する顔を見たいがため、それとも早くプレッシャーから逃れたいためかも知れません。別に擁護する気持ちはありませんが、私の経験上察するにこんな状況ではなかったのかなあと思いました。後進のためにも事の真相の早期解明を願う次第です。
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2014.04.18更新
医師資格証
先日、ひょんなことからある会合で医師資格証のことを知り、早速申請しました。医師は開業しますと身分証明書(勤務医や大学病院では職員証?にあたる)がありませんので、日本医師会が発行する本証は有難いことだなと思いました。元々はニセ医師防止や患者個人情報の保護を目的としたもののようですが、私としては自分が医師であることを証明する唯一(医師免許証はありますが、顔写真がありません)のものです。医師会会員でなくても申請できますし、発行手数料も高くありません(賛否両論はあるようです)ので、所持する医師が増えればステイタスも付いてくるものと思われます。みなと芝クリニックのカラーのブルーと同じ背景なので気に入ってます。
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2014.04.10更新
ケアミックス型病院
近年、高齢者患者様の増加に伴い、都内では療養型病院や老人保健施設が満床となり、慢性的な不足が続いてます。在宅で看病をされているご家族様が患者様の状態やご家族様のご都合により、施設を利用したいときにすぐに叶わないのが現状です。私はそういう現状を踏まえ、現在週一回診療に行っているケアミックス型病院と連携し、問題解決を図りたいと考えております。例えば、ショートステイの手配も可能でありますし、療養型病室が空いてない場合も一般医療型の病室に一時的に入るなどのアレンジも可能です。私が長年、宗仁会病院で貢献してきたことがスタッフの信頼を得てできることだと自負しています。都心からは少々距離があるように思われますが、電車で一時間強、車でも1時間ぐらいですので、八王子方面や埼玉のはずれに行くよりは近い感じです。お困りの方は是非ご相談ください。お待ちしております。
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2014.03.31更新
御三家の治療
最近の痔の御三家(いぼ痔、切れ痔、穴痔)の治療事情のお話です。いぼ痔に関してはどんに大きな痔でも第一選択の治療法はジオン注です。再発した時も基本はジオン注ですが、しこりとなって脱肛状態になってしまえば、しこりを切除します。肛門の内側の切除なので痛みは少ないです(通常は外側まで切除する)。切れ痔は粘膜の切れている部分が硬くなっていますので、その部分を取り除き、溶ける糸で縫います。大抵はいぼ痔も合併しますので、これも同時にジオンで治療します。やはり傷は肛門の内側なので、痛みは少ないです。穴痔は単純なものであれば、膿の溜まっている部分をくり抜きます。穴は自然に塞がるまで約1週間かかりますが、穴の直径が5㎜程度ですので、痛みや出血は少ないです。私も従来の手術の痛みを経験しておりますので、肛門の外側に傷ができないように、たとえできてもすべて傷を縫うようにしています。すべて日帰りです。それでも感染の危険性はありません更に当院では横に寝た状態で施術しますので、羞恥心を感じないよう極力計らっています。私が今までの経験の上に行き着いた治療法です。他院で切ると言われた方は是非、一度当院にご相談下さい。
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2014.03.27更新
集団指導
昨日、関東信越厚生局の主催で平成26年度診療報酬改定に関する集団指導が日比谷公会堂でありました。改定の中で特に気の付いたところでは、安定剤や睡眠薬の適正使用の促進を図るために診療報酬を減点するということでした。同時に安定剤3種類、睡眠薬3種類の処方は困難になります。昨今というか、私が当直している病院では睡眠薬の過量摂取で運ばれる方が多いです。やはり、このような事故が起こらないようにするためには規制も必要かなと思います。もちろん医学的な根拠を基にしていますので、患者さんにはご理解していただくよう十分な説明をしていきたいと思います。
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2014.03.10更新
原点
3月9日の日曜に久々につくばに行って参りました。何年振りでしょうか。2年以上訪れていなかったと思います。研究学園都市内は研究所内に新しい建物が出来ていたようですが、概ね昔と変わりありませんでした(一部の飲食店は消失していました)。先輩の家がそのままあるのを見たら、なんだか懐かしさが込み上げてきて、大学時代を思い出しました。医師としての人間形成の時期のほとんどをつくばで過ごしました。今の自分がこうしていられるのはつくばのお蔭です。いわば私の原点があります。医師になって28年が経とうとしていますが、今一度原点に振り返ってこれからの自分の生き様を考え直すいい機会だったと思います。「初心忘れるべからず」、東京への帰途の中、筑波山神社で誓ってきました。
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