2017.11.21更新
糖尿病と遺伝
糖尿病は以前、遺伝疾患ではなく、欧米型の食生活を続けているとかかる病気と考えられていたと思います。私自身も遺伝するのはⅠ型糖尿病であって、Ⅱ型は遺伝しないものと思ってました。しかし、最近の疾患と遺伝子の研究が進むに連れて、Ⅱ型糖尿病の発症に関わる遺伝子が複数発見され、遺伝することが解ってきました。私が担当しているヘルスケア大学に糖尿病と遺伝についての記載があります。先日、この記事をみて、週間ポストさんから連絡がありまして、取材を受けました。その際の内容が、週間ポスト12月1日号の「病気と遺伝のタブーに踏み込む」に出ております。癌や認知症は遺伝子が見つかった場合、防ぎようの無いものがありますが、糖尿病や高血圧症では予防の仕様があります。自分の両親が生活習慣病を患っている場合は自分にも遺伝している確率が30~60%ありますので、日ごろから血糖やHbA1c、血圧、コレステロール値、中性脂肪値をチェックすることが肝心です。
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2017.10.13更新
今年のインフルエンザワクチン
ニュースでも流れましたように、今年のインフルエンザワクチンは昨年よりも256万本少ないようです。その理由はH3N2(A型)に対するワクチンが効率よくできなかったからだそうです。最初はA埼玉型を選らんだようですが、急遽A香港型に変更したので製造が間に合わなかったそうです。過去10年間で2番目に少ない本数だそうです。1番少なかったのは2009年の新型インフルエンザが流行した時です。確かにワクチンが不足し、医療関係者と基礎疾患がある患者さんが優先だったのを思い出しました。今年は流行が早めに訪れると言われていますので、現時点での不足を考えますと早々にワクチン接種をされることをお勧めします。当院では昨年並みの十分量を確保し、対応して参りますので2回打ちたい方もどうぞお問合せください。
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2017.10.10更新
プラズマ乳酸菌
2012年にプラズマサイトイド樹状細胞(以下pCD)という、ウィルス感染から体を守る免疫細胞の活性を高める乳酸菌が発見されました。ラクトコッカス・ラクティスJCM5805という菌株で、プラズマ乳酸菌と呼ばれます。この乳酸菌を摂取すると、小腸内でpDCがこの菌を捕食することにより、pDCが活性化します。すると、活性化したpDCから様々なインターフェロンという物質が放出され、これらがウィルスを攻撃するナチュラルキラー細胞、キラーT細胞、B細胞などを刺激し、ウィルス感染から身を守る仕組みです。今までもR-1という乳酸菌が知られていましたが、ウィルス感染の予防効果はプラズマ乳酸菌の方がより強力と考えられています。今冬はプラズマ乳酸菌を摂取し、インフルエンザやロタウィルス感染を克服しましょう。尚、プラズマ乳酸菌が含まれる食品やサプリはウェブで検索可能です。
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2017.09.04更新
お味噌と塩分
お味噌は1300年以上も前からある日本を代表する発酵食品で、健康や長寿に良いことが知られています。しかしながら、お味噌は食塩の過剰摂取につながるということで、高血圧や脳卒中の危険が高まると考えられてきました。しかし、今年の7月にその考えを覆す研究結果が広島大学から発表されました。お味噌には含まれる塩分の影響を減弱させる成分があり、高血圧や脳卒中の発生率を下げる効果がわかってきたのです。今までは塩分を控えるためにはお味噌汁の摂取回数を減らすように指導してきました。およそお味噌汁一杯には1~2gの塩分が含まれると言われていますので、一日一杯にすれば2~4gの減塩となり、日本人の塩分平均摂取量を11gとすると、約7~9gの塩分摂取量になります。ほぼ推奨される塩分摂取量程度になります。もし、お味噌の塩分は気にしなくていいとなりますと、その他の塩分の多い食材や食事(醤油、漬物、魚の干物など)を制限しなければなりませんが、どの程度制限すればいいか、目安があいまいになるので難しくなります。塩分以外のお味噌の成分だけを摂れるといいのですがね。追伸 お味噌は熟成が良いそうです。
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2017.08.21更新
わかさ出版
皆さん、「わかさ出版」という出版社を御存知ですか?先日、この出版社から原稿依頼がありまして、「わかさ」10月号の68ページに掲載されました。内容はマイコプラズマ肺炎、肺炎球菌性肺炎、夏型過敏性肺炎に関するものです。よく夏風邪は長引くと言われますが、原因によって治療法が異なるため、お門違いの治療をすると治らないから長引くのです。肺炎球菌の時とマイコプラズマとでは使う抗生剤が違います。過敏性肺炎は抗生剤が効きません。詳細な病歴と必要があれば血液検査で診断し、治療を受ければ心配はありません。おかしいなと思った時は、当院にご相談ください。
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2017.07.20更新
歯周病(歯肉炎を含む)
私事ですが、昨年の春に虫歯がひどくて、歯医者さんに治療をしてもらいました。最初はあまりにもひどくて、痛みで食べられなくて2㎏ほど体重が減りました。自分の感覚では義歯かインプラントかなと思って、最初に罹った歯医者さんではやはりそういわれたのですが、セカンドオピニオンで別の歯医者さんに行ったら、できるだけ自分の歯を残した治療が可能だと言われて、お願いすることになりました。一か所ブリッジが必要だったのですが、このブリッジの部分が歯肉に当たり、炎症を起こすようになりました。他のかぶせた所も時々炎症を起こしたので、ブラッシング以外に抗生剤を何度も服用しなければなりませんでした。そのうち、馴染んでくれば落ち着くと言われましたが、約1年経ても状況は一進一退でした。ある時、口腔内細菌のプロバイオティックスがあることを知り(実は以前からあるのを知っていたのですが)、使用経験者から勧められたので使ってみたところ、ぴたっと歯肉炎が再発しなくなり、抗生剤もいらなくなったのです。サプリで効くのはコエンザイムQ10ぐらいだったので、大変驚きました。このプロバイオティックスはオラリス菌、ウベリス菌、ラッタス菌という菌でできており、虫歯や口臭予防にもなるようです。当院でもこのサプリを扱っておりますので、口の問題でお悩みの方は是非ご相談ください。
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2017.06.22更新
慢性咽頭炎
今年は春から梅雨の時期にかけて寒暖の差が激しく、風邪が長引いている方が多いです。慢性の咽頭炎や扁桃炎、あるいは喘息性気管支炎に移行している可能性があります。いつまでも風邪薬を服用するのも副作用が心配です。3週間以上風邪症状が続く方は桔梗を含む漢方薬がお勧めです。桔梗は「鎮咳」、「去痰」、「消炎排膿」作用があることが古くから知られており、中国や朝鮮半島では重要な薬草として扱われております。トラジという焼き肉屋さんがありますよね。「トラジ」は桔梗の根っこのことで、「強壮」の効果があるそうです。風邪で体力を消耗したときに「桔梗」は良いのですね。風邪が長引いている方に特にお勧めです。当院でももちろん、処方いたしますので、ご相談ください。
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2017.06.20更新
日本人におけるコーヒー摂取と大腸癌リスクについて
今までも海外ではコーヒーを良く飲む人は肝臓癌を始め、大腸癌や子宮体癌のリスクを減らす内容の報告がされてきましたが、日本人でのデータはありませんでした。この度、愛知県がんセンターの先生が日本人における症例対照研究を行い、その結果を報告しました。それによると、コーヒーを一日3杯以上飲む方は、下部大腸癌(直腸癌を含む)の発生頻度が有意に飲まない人より低いという結果がでたようです。コーヒーに含有されているポリフェノールの一種のクロロゲン酸の抗酸化作用により、癌の発生を抑制していると考えられています。コーヒーはカフェインによる副作用ばかり注目されてしまい、癌の予防として証明された今、見直され始めています。胃が弱い人にはお勧めできませんが、一日3杯程度ならなんとかなる気がします。たばこを吸う休憩の代わりに、コーヒーで一服の習慣に切り替えてみてはいかがでしょうか。
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2017.05.15更新
7周年
しばらく間が空きましたが、実は今日、みなと芝クリニックが開院してから7年が経ちました。ようやく最近、自分の目指すクリニックができてきたかなという感じですが、まだまだ進化していかなければならないところが山積していますが、ここまで無事やってこれたことに感謝しつつ、更に精進して参ります。8年目は末広がりということで、診療の質およびサービスをアップするとともに、新しい医療機器の導入も考えております。今年の秘策は桃栗三年柿八年といいますように、コツコツと努力することです。我慢、辛抱、忍耐を信条にこれからも誠心誠意診療を続けて行きますので、宜しくお願いします。8年目のご挨拶とさせていただきます。
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2017.04.07更新
最近の働き方
働き方改革が話題を呼んでいます。過労死を防ぐため、ブラック企業に対する取り締まりなどですが、職種や仕事内容でその考え方はだいぶ変わると思います。医師のように経験や技術を積むのがよりいい医師として評価される場合は、勤務時間を厳しく制限するとよりよい医師の育成を阻んでしまう結果になりかねません。医師の場合は患者さんがあっての職業ですから、私が研修医の頃は少しでも長く病院にいて、多くの患者さんを診るのが、よりいい医師というか医師として大成する近道であると信じていました。もちろん、長く病院にいればいいというものでもありません。効率が良ければ同じ時間を費やしてもより多くの経験や技術を習得できます。しかし、患者さんは夜中でも発生しますし、その場に居合わせなければ経験はゼロになります。ある程度マスターした後であれば、その限りではありませんが、若い研修の時でしか体験できないこともあります。そのチャンスをみすみす逃してしまうのはもったいない話です。ですから、法律などで決めないで、本人の自由選択の余地を残すべきではないでしょうか。最終的には仕事のできる人、使える人が信頼されて仕事を任せられるのです。そこには仕事に対する責任が発生しますので、責任感の有無も大事といえます。経験豊富な腕のいい医師がやっぱりいいですよね。
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