クリニックブログ

2015.11.14

αグルコシダーゼ阻害剤とごぼう

αグルコシダーゼという酵素は小腸粘膜にあり、麦芽糖、ショ糖、乳糖などの二糖類を単糖類に分解して吸収しやすくする働きがあります。過剰に糖質を取り続けると、ブドウ糖などの単糖類が増え、その結果高血糖となります。糖尿病や境界型の方にはこの酵素の働きを抑える薬があり、糖の急激な上昇を抑えて高血糖にならないようにします。以前、このブログで糖尿病の方にはごぼう繊維質がお勧めと書きましたが、実はこのごぼうにイヌリンが豊富に含まれていて、このイヌリンがαグルコシダーゼの働きを抑える力を持っているということなのです。また、ごぼうには水溶性繊維質が多く含まれていて、この繊維が糖をからめて吸収しにくくすることも分かっています。他の食物で同様の作用があるのは切り干し大根です。従って、これら食材は糖尿病の方に大変お勧めできますし、境界型糖尿病などメタボの方にも予防効果があると思われます。薬だけに頼らずに糖尿病を改善する方法をいろいろと提案して行きたいと思います。

投稿者: みなと芝クリニック

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